どうもみなさん、フロントメカニックの小林です。
今日はタイヤ交換について。ここでいうタイヤ交換というのは、ノーマルタイヤからスタッドレスタイヤへの履き替えを指します。
私が住んでいるのは雪国なので、スタッドレスタイヤへの装着は必須です。これが、シーズンになると相当業務を圧迫してくるのです。
タイヤ交換は一般整備に該当します。10月の一般整備台数は100台だったとすると、これが300台くらいにはねあがるんです。11月と12月は。
特に雪マークが出たら要注意。みなさん、タイヤを履き替えないと通勤できなくなるので、必死に予約を入れてきます。
今は完全予約でタイヤ交換を受け付けているものの、思わぬトラブルに巻き込まれたりします。

一番はクリップボルトの損傷ですね。
前回タイヤ交換をした時にきちんとしたトルクで締め付けたり、清掃をしていなかったりすると、タイヤのネジがダメになってしまうことがある。
20分くらいで済むはずのタイヤ履き替え作業が、そこから車両を預かりになり部品発注。時には分解整備へと発展するのです。
その間、リフトアップしたままにするしかなく、他の作業の足を引っ張ってしまう。
私、整備士を20年以上生業としていますが、タイヤ交換は大嫌いです。
よくタイヤ交換なんか簡単だ!まかせろ!っていう人がいますけど、純粋にすごいねと思ってしまう。
私はタイヤ交換のトラブルや奥深さを20年以上に渡り、身に染みているからかもしれません。
タイヤの履き替え作業で怖いのは前述したタイヤのネジの損傷。

そして、ホイールとのマッチング。中にはホイールがえぐられたり、きちんとしたナットを使われていないケースが多々あります。
ただタイヤを付け替えればいいってもんじゃないんです。
ホンダ車やトヨタ車は純正ナットが特殊です。それを積んできてない車がタイヤの履き替えにやってきたり、錆っさびのホイールで履き替えてくれと言う人もいたり・・・。
タイヤの履き替えで一番怖いのは、履き替えた後の脱落事故です。
ニュースにもよく出ますよね。タイヤが外れて飛んでいったというもの。
あれはタイヤの履き替えをした後に発生することがほとんどなんです。

まず誤解してる人が多いのが、タイヤ履き替えをした後って、その後に100kmほど走ったらホイールナットを増し締めしないといけない。
初期馴染みなどで緩む可能性があるからです。しかし、この増し締めを実施してるお店は1割にも満たないでしょう。
理由はなぜかというと、タイヤの履き替えっていうのは自分のお客さん以外のいわゆる一見さんがどっと押し寄せるからです。
増し締めに来てくださいねって丁寧に言ったとしても、来店する人は少ないでしょう。
そのため近隣ディーラーではわざと最後お客さんの前でトルクレンチで締め付けて、ちゃんとしたトルクで締め付けましたからね!という事実を伝えているところもあります。
私ごとですが、私は自分の家の車のタイヤは外す時こそインパクトレンチを使いますが、締める時は手で締め付けています。
そして100kmほど走った後は、ちゃんと増し締めしています。その後も高速道路に乗る前は必ずエアー点検とホイールナットの締まり状態をトルクレンチで確認します。
ここまでしろとは言いませんけど、タイヤはハガキ1枚の面積で車の重さを支えている超重要部品なんです。その認識が甘い人が非常に多い。
11月や12月はタイヤ交換で一般整備が圧迫するため、予約でやっていてもトラブルが発生すると預かりになったりします。
予約を受けてる車検や点検の作業を圧迫するので、近隣の整備工場は軒並み工賃をあげてきています。
整備工場にとってはタイヤの履き替え作業っていうのは、大変に怖い作業なんですよね。
工賃をあげて、安いところでやってもらってくださいと無言で断ってるような、チキンレース状態になってきているのが実態ですね。
自工場で管理してる車両で、クリップボルトに問題があった時はもちろん最後に脱着したのが当社であれば、クレーム処理でネジを打ち替えます。
一見さんのタイヤをいじりたくないのは、もしかしたらネジがダメにならないよな?という先入観があるからですよね。何度もトラブルにあってるので。
多分雪が降るタイミングと量が重なれば通勤難民が出てきてもおかしくないと思います。
とにかく心配な人は早めに予約を入れてさっさと交換してしまうことです。