クレーマーには毅然とした対応で、出禁も考えるべき

こんにちは小林です。

 

今日はクレーマーに対する対応について考えてみます。

 

私も整備士やサービスフロント時代、さまざまな研修に出席してスキルを磨きました。私の会社はスバルの副代理店でもあったので、東京の八王子にあるスバルアカデミーで1週間缶詰で技術や話術の研修を学びました。

 

スバルアカデミーをこんな場で紹介してもいいのかわかりませんが、スバルが運営している養成所といったところです。

 

私は整備士時代もこちらへ2回行き、サービスフロントの時代にも参加しました。

 

そこで学んだことは、今でも宝石のように自分の血肉となっています。当時は講師の皆様大変お世話になりました。

 

さて、私がサービスフロントになったときこのような事例がありました。

 

数年前に中古車で当社がお客様に車を販売した。

 

その車両が購入後2回目の車検を迎えた時に、カーブを曲がると変な音がするということで事前に相談に見えられたんです。

 

私が診断したところドライブシャフトからの異音で間違いありませんでした。車両をリフトアップして点検したところ、購入後1回目の車検でアウターブーツを交換した歴があります。

 

ドライブシャフトはブーツが破けてしまうと、内部に水やゴミ・埃などが堆積します。それらがベアリングを損傷して異音を発生してしまうのです。

 

異音が出てからは、もはや音を消すにはドライブシャフトを交換するしかありません。前回の車検で、シャフトブーツが破けていたので不適合。

 

ブーツを交換して車検をパスしたが、4WDにいれて負荷をかけると異音がすると。

 

すみませんこの車両はパートタイム4WDです。4WDに入れて急旋回をすると、負荷が強くかかるために2WD走行時では発生しなかった

 

ガコガコガコガコ

 

と言った強目の異音が発生します。

 

こうなったら前述した通り、ドライブシャフトを交換しないと治らないんです。

 

中古車を購入してくださったときは3ヶ月3000km保証をつけてあります。そこから2回目の車検なので当然のことながら時期的にも距離的にも保証適応外です。

 

分解整備記録簿や当社の保証書にもその旨の記載があります。

 

事情をお客様にお伝えして、異音を消したいのであれば一番リーズナブルで安心なのはドライブシャフトをリビルト部品へと交換すること。

 

その見積もりを提示しました。5万円です。左右交換ですから。

 

お客様は

 

「そうか!わかった!」

 

といって車検に入庫されました。車検に入庫されたお客様の希望は、異音を消したいのでドライブシャフトを交換して欲しいというものでした。

 

事前に見積書を提示していたので、作業をさせていただきました。

 

車検が終わって、納車してしばらく経過した時のこと。

 

お客様が来店されました。

 

「おたくで買った中古車が、こんな音を発生していたんだが、これにお金を払うのはおかしくないか?保証で直すのが筋じゃないか?」

 

という主張です。

 

私は管理職でもない平社員なので、金額に対する権限は持っていないため所属する上司にその旨を伝えました。

 

すると、そのバカな上司は全てを鵜呑みにしてクレーム扱いにしたんです。

 

お客様の満足度はあがるでしょう。ただこれは違うと私は思っています。

 

結局権力に押しつぶされて、なんとドライブシャフトを保証で交換になりました。リビルトでも原価は2万円です。

 

作業した整備士には申し訳なくて顔を合わせられません。

 

このお客様、毎回このようなクレームを言ってくる人なんです。私自身悪質な部位もあったので、お取引を断りたいところでしたが、本社からの車検台数の目標が減るのはまずい。

 

という上司の判断で、入庫したらこの有様です。

 

原価で計算すると、残念ながらもうけは0といっても過言ではない車検となりました。

 

このお客様、私もずーっとやりとりしましたが非常にクレバーです。

 

必ず相手の名前を呼んでくる。私のことを小林と呼びます。電話口に出た人間の名前も必ず聞いてきます。

 

この効果って何か?発言した人間を記録しておくことで、そのほころびを見つけて金額をまけさせる。そういった手口であると私は認識してます。

 

非常に頭の良い方だと思います。私、このお客様を出禁にした方がいいんじゃなかと提案しました。

 

今までも必ず料金体系に不満を言ってはまけさせる。これでは正常なビジネスが成立しませんから。

 

私がその店舗の責任者なら、以後お取引をお引き取り願っています。それをしないのは、残念ながら相手に丸め込まれた上司からの指示です。

 

このようにサービスフロントをしていると、非常に悩ましい案件に遭遇することが相当あります。

 

お客様を知ってるのは一番接しているサービスフロントです。願わくは上役の方はフロントの言うことに耳を傾けること。これも重要だと思います。